安全

悪玉菌のみを制し、善玉菌のみを増やす事は出来ますか?

現代科学においては、
1.「すべての人体常在菌を善・悪に分類出来ていない・出来ない」
2.「同じ生きものを善・悪で分類して、片方だけを制し・減らしたり、片方だけを育て・増やしたり出来るテクノロジーはない」
ということがあります。
私たちの口腔内にはまだ名前がつけられていないものも含めて約500種類の細菌が、最大1兆個ほど生息しているといわれています。
現代の最新科学においては、口腔内にいる常在菌のなかで虫歯や歯周病の原因になる菌の同定が進んではきていますが、
名前もついてないものも含めて口腔内細菌すべての善玉菌・悪玉菌の分別というのは実際には出来ていないのが事実です。
それは口腔内の場合、善玉とされる常在菌であっても状況により悪い作用をする事もあり(日和見菌とも呼ばれる)、
また逆に虫歯や歯周病の原因となる悪玉と表現される常在菌も、外部からの細菌侵入を抑制する等の良い働きをする可能性も科学的に否定できていない、

つまりすべて常在菌の善・悪の判断については、エビデンスがなく詳細が研究・解明されていないからです。
次に、細菌はグラム陽性菌・グラム陰性菌・真菌等で分類されるものであり、善玉菌・悪玉菌として分類されるものではなく、
同じ生物を善・悪と分別して選別する最新テクノロジーはないという点です。
人間や動物、虫や生物と同じ様に、「毒薬」や「殺虫剤」、「殺菌剤」を使えば、善い人も悪い人も、善い動物も悪い動物も、益虫も害虫も、人体を形成する常在菌もバイ菌・ウィルスも、善玉菌も悪玉菌も、「同時に全部、両方に作用」してしまいます。
逆も同じで、近年の乳酸菌ブームから美容界での「菌」への注目も増えていますが、人体に良い作用をする「善玉菌」や「美肌菌」に着目し、その「善玉菌」「美肌菌」を育てたい・増やしたいと思っても、同時に「悪玉菌をはじめ全ての菌」が増えます。
世界の最先端の乳酸菌研究、つまりプロバイオティクス・乳酸菌抗菌ペプチド(バクテリオシン)の研究において現在判明していることは以下となります。
乳酸菌が作り出す抗菌物質・抗菌ペプチド(バクテリオシン)は、種類によって異なりますが、抗菌スペクトル(範囲)が狭いものから広いものまで多く存在します。
例えば、世界で初めて発見され最も有名な「ナイシンA」は、乳酸菌バクテリオシンのなかで最も抗菌スペクトルが広く、グラム陽性菌のほとんどを制します。
一方、抗菌スペクトルが狭いバクテリオシンは、特定のグラム陽性菌(生産菌の近縁のグラム陽性菌)のみしか制しません。
この事を、「ある菌やバクテリオシンが特定の悪玉菌を選択して制する」と言えなくもないですが、残念なことに悪くない近縁のグラム陽性菌にも一緒に作用してしまいます。
グラム陽性菌の近縁菌の中から、虫歯の原因となり悪玉菌とされるストレプトコッカス・ミュータンス菌「のみ」を選んで「単一作用」する菌・物質・バクテリオシンは世界でも未だ発見されていません。
すべての菌の中で「悪玉菌」だけを退治するということは不可能なのです。
逆に「善玉菌」「美肌菌」『のみ』に栄養を与え優位にする、「善玉菌」「美肌菌」『だけ』を増やす、ということも不可能です。
口腔内や皮膚上の「善玉菌」「美肌菌」等の存在・作用を知り着目し、「善玉菌」「美肌菌」を育てたり増やしたりすることで、口腔内の健康や美容・保湿作用を求めたいという気持ちは分かりますが、残念ながら、同時に「悪玉菌」も増やしてしまいます。
例として、乳酸菌が好む「オリゴ糖」などの栄養分を「善玉菌」「美肌菌」に与えれば、同じく「悪玉菌」にも栄養になり、「善玉菌」「美肌菌」と同時に「悪玉菌」も同じ様に増えることになります。
人体への新しい「善玉菌」「美肌菌」等の外部からの菌の定着は実際には難しく、また各人の常在菌の「善玉菌」「美肌菌」にのみに栄養を与えることはできないということは、結局は「善玉菌」「美肌菌」・「悪玉菌」等で構成される菌フローラは変わらず、栄養を与えれば比較的強い力を持つ「悪玉菌」も元気になり、さらに勢力を拡大することもあります。
つまり人体の、「悪玉菌だけを選んで制する」こと、「善玉菌・美肌菌のみを増やす」ことは最新の科学技術では実現出来ない事なのです。
地球上の生物は我々人間も同じですが、それぞれが支え合って、補い合って、作用し合って生き、バランスして共存しています。
それらはすべて無意味に存在しているわけではなく、科学でそれぞれの働きや相互作用の解明が進んでいない状況で、すべてを善・悪と区別できず、優・劣と区別できないのが事実です。
また同じ人類であっても、遺伝や生活環境などによって民族・家族・各人によって唾液中細菌構成は異なる研究結果が報告されており、各人にとって数百種を超える口内細菌を善い菌か悪い菌かに分別することはできないといえます。
我々が口腔内や皮膚、腸内に持っている菌やフローラは、出生時から持っているものではなく、乳幼児の頃から頬擦りや唾液接触などにより親などから受け継ぐ菌やフローラであり、各個人に遺伝的に最適な菌が体を守っているといえます。
生きものは、人間と同じように、特定の誰か・社会にとっては善い面・悪い面ありますが、必要であるから生まれてきて存在し、それぞれの個性を持って生き、共生してます。
我々の目には見えませんが、それは同じ生物である細菌も同じです。
口腔内がトラブルに見舞われるのは、口腔内常在菌として口の中に住み、普段は問題を起こさない(何らかの役に立っている)、グラム陽性菌のひとつである虫歯菌が「増えすぎて」食べかすや糖分をエサに酸を出し歯をう蝕すること、歯間にグラム陰性菌のひとつである歯周病菌が「増えすぎて」バイオフィルムを形成し歯茎の炎症を起こすこと、口腔内が汚れて総細菌数が「増えすぎて」肺に流れ込むこと等が原因です。
オーラルピースによる口腔ケアは、口腔内常在菌として存在しながら「増えすぎて」問題を引き起こすトラブル原因菌にアプローチし、口腔内を健康で平和な状態に保つことに役立ちます。
詳しくは、論文集をご覧ください。
https://oralpeace.com/library

2022-07-04T10:54:36+09:00

【磨きすぎ・歯みがきのやりすぎに注意】自分でできる歯磨き粉の研磨作用の有無、研磨力の比較と選び方について 

簡単には、各製品を指で取って触ってみて「ザラザラする」、「粒々がある」ものは比較的研磨作用が強いものと考えられます。
また、簡易的に家庭でもできる「歯磨き粉・歯みがき剤・オーラルケア製品の歯の研磨作用の有無・研磨力の強弱の比較方法」をご紹介いたします。
まな板などの上にアルミホイル等を置き、比較したいものをその上に乗せて指で研磨してみます。

2022-07-04T11:12:27+09:00

オーラルピースが10月26日(日)NHK総合「サキどり↑」にて特集 さぁみんなで「お口の健康」を考えよう!

【オーラルピースが10月26日(日)NHK総合「サキどり↑」にて特集されます!ぜひご覧ください!】
オーラルピースがNHK総合の情報番組「サキどり↑」にて取り上げられることになりました。ぜひご覧、録画をお願いいたします!
やっと公開できるようになりました!予定より一週早まって10月26日(日)朝8:25からの全国放送です。数日間にわたり研究所から生産工場、医療現場、展示会、仕事風景まで丁寧に取材していただきました。
この九州大学農学部や鹿児島大学歯学部、国立長寿医療研究センター口腔疾患部との連携により生まれ、そして多くの人と力を合わせて、全国の障がい者の仕事創出にもつなげるオーラルピースプロジェクト。
ひとりでも多くの人に見てもらいたいので、みなさまご案内、拡散・シェアをお願いいたします!
~NHK総合 10月26日(日)朝8:25~8:57全国放送 『サキどり↑』「お口の健康が未来を変える!~
厚労省の最新調査によると、ナント成人の約8割が虫歯、歯周病。しかも放っておくと糖尿病や脳梗塞などにつながるリスクがあるという研究報告もっ!そこでお口をキレイに保ち、健康にする「口腔(こうくう)ケア」に注目!最新事情をご紹介。さぁみんなで「お口の健康」を考えよう!
情報番組「サキどり↑」は、身近なヒット商品や新しいサービスのトレンドにちょっと目をこらすと、これからの新しい時代の価値観が見えてきます。
どんな人たちが、どんな使い方を?ブレイクした発端は?仕掛け人が目指したものは?流行りものにはワケがあるはず。その秘密や時代の気分を、探り出したい。「くらしに役立つ生活情報や、ビジネスのヒントも満載!様々な流行の現場に駆けつけ、変化の芽を”サキどり”します。
キャスト:ジョンカビラ、片山千恵子アナウンサー …

2014-10-19T10:21:23+09:00
Go to Top